市街地から5kmほど離れた丘陵地に、奇怪な形の岩山が並んでいるのが「ひき岩群」です。この辺りは、砂岩地帯で剥き出しの岩が無数に点在しています。100m足らずの高さですが、それぞれ北側の斜面が絶壁となっています。この岩山を遠くから眺めると、まるでひきがえるの群れが天を仰ぐように見えることから名付けられたと言われています。
そのなかでも、稲成川沿いの上方にそそり立つ「比企岩(ひきいわ)」と呼ばれる大岩は、下から見上げると、大きなひきがえるが天を仰いで雨をよぶ姿に似ています。その形の面白さから評判をよび、昭和3年には和歌山県の天然記念物に指定されました。
南方熊楠がよくひき岩群を訪れて、植物や菌類の観察や採集をしていました。「手頃な採集地だし、いいものが見つかるし」といって、熱心に通っていたそうです。
また、田辺市が一望できるこの高台は、絶好のハイキングコースです。 |